Vulcan Japan株式会社は、中国江蘇省揚州市に本社を構えるVulcan社の日本法人として2015年に設立された。大型特殊車両(トレーラー)のオーダーメイド製作・販売を手掛け、輸送する重量物は大型重機、建機、風力発電用ブレードやタワーなど多岐にわたる。中には100トンを超える超重量物輸送専用のトレーラーを製作することもあり、日本国内では数少ないオーダーメイド可能なメーカーとして存在感を放っている。

お客様のニーズに応えるオーダーメイドの強み

Vulcan Japanは、中国で製造した車両を日本に輸入し、納品前の最終チェックや保守・メンテナンスを国内の工場で対応している。輸送する貨物のサイズや重量に応じて一品一様の設計が可能で、特に風力発電ブレードの運搬においては、日本市場に最適化された特殊仕様車両を提供している。車両は道交法をはじめ、車両の安全基準などをクリアする設計となっており、狭い道路でも対応可能なステアリング機構や、荷物の傾斜を360度回転可能な荷台などの特殊機能を備えている。

風力発電市場での新たな展開

同社では、風力発電用ブレード輸送のために開発された特殊車両の日本国内1号機を納入した。この車両は、最大70メートル級のブレードを運搬可能で、走行中に障害物を回避するための傾斜機能や旋回機能を搭載。すでに国内で稼働を開始しており、今後は2号機、3号機とさらなる改良を重ね、日本の風力発電インフラを支える重要な役割を担うことが期待されている。

国内トップクラスの実績と成長

2017年から販売を開始し、これまでに累計500台以上の納入実績を誇る。そのうち8割以上が特殊仕様の車両であり、高度な技術力と迅速なカスタマイズ対応力が評価され、リピート顧客も多い。国内市場ではトップクラスのシェアを誇り、特殊車両分野で確固たる地位を築いている。

Vulcan Japanの未来への展望

Vulcan Japanは、今後も風力発電分野をはじめとする再生可能エネルギー関連事業への展開を強化し、輸送インフラの最適化に貢献する。担当者は、「展示会では、実車の写真やミニチュアモデル、輸送の様子を収めた映像を通じて、同社の技術力と革新性を紹介したい」と話す。特別なニーズに応える柔軟な対応力とコストパフォーマンスを武器に、さらなる成長を目指している。(文:落合平八郎広報事務所)

会社名:Vulcan Japan株式会社
代表者:朱 其安
設立年: 2015年4月
業務内容:大型特殊車両(トレーラー)のオーダーメイド製作・販売、保守・メンテナンス対応
ホームページ:https://www.vulcan-japan.net/

風力発電のブレードを運搬する輸送車。回転する荷台や昇降シリンダが備えられている。

運搬するブレードを360度回転する回転盤。狭い道路を運搬する際には必要

超精密機械を輸送する特殊車両。後部車輪には電子制御によるエアサスペションシステムを装備している

飛行機胴体を輸送する特殊車両。走行中に胴体への振動を吸収する機能を装備している

【出展社・来場者募集中!】
世界最大級のエネルギー総合展「SMART ENERGY WEEK -スマートエネルギーWeek-」

■関連する記事